天井埋込式エアコンの交換手順・工事費用を抑えるコツとは

天井埋込式エアコン、ビルトインエアコンは業務用のイメージが多いですが、インテリア性の高さから家庭でも設置する方が増えています。

しかし、交換の際、壁掛け式のエアコンは交換工事がイメージしやすいですが、埋込式の場合はどのように交換するのか想像しにくいという方も多いでしょう。

そこで、天井埋込式エアコンの交換工事の手順や費用相場などについて解説します。

天井埋込式エアコンの交換手順

天井埋込式エアコンの一般的な交換手順は以下となります。

①現地調査・見積もり
②室内機取り外し
③既設のドレンホース・冷媒管を新しいエアコンに接続できるよう工事
④新しい室内機・室外機を設置
⑤冷媒管・ドレン管・電源ケーブルを新しい室内機に接続
⑥室内機の型枠設置
⑦冷媒管・ドレン管・電源ケーブルを新しい室外機に接続
⑧真空ポンプで冷媒管内の空気を抜く
⑨室外機のコックを開き冷媒管内にガスを充填する

工事は約1日で完了します。

天井埋込式エアコンの交換工事は大がかりな工事をイメージされる方も多いかと思いますが、既存の配管をそのまま利用するためそこまで大規模な工事ではありません。

ただし、以下のようなケースでは追加で作業が発生します。

・既存エアコンの開口部のサイズが新しい製品と合わない
・既存の冷媒管・ドレンホースが使用できず新設が必要
・ドレン管の勾配が取れない

天井埋込式エアコン工事の費用相場

既存の埋込式エアコンを新しいエアコンに交換する場合、どれくらいの費用がかかるのでしょうか。
ここでは、一般的な家庭用埋込式エアコンの事例をご紹介します。

天井埋込式エアコンの交換工事の費用相場

エアコンの出力が大きいほど施工の手間が増え、料金が高くなる傾向があります。

【3.2kw未満の天井埋込式エアコン交換費用の相場】

交換費用：約5～7万円
真空引き作業：約12,000～16,000円
既存撤去処分費用：約8,000円～15,000円

合計約82,000～101,000円

【3.2kw以上の天井埋込式エアコン交換費用の相場】

交換費用：約6～8万円
真空引き作業：約12,000～16,000円
既存撤去処分費用：約8,000円～15,000円

合計約92,000～111,000円

天井埋込式エアコンの修理費用の相場

天井埋込式エアコンの不具合の多くは汚れや設置状態が原因となっているケースです。
その場合以下のような費用が発生します。

・ドレンホース詰まり抜き…約6,000円～
・エアコン室内機勾配調整…約15,000円～

エアコン本体に不具合がある場合は、メーカーの部品交換で対応することになります。
エアコンの調子が悪い場合、まずは設置業者に見てもらい、不具合の原因を調査してもらう必要があります。

天井埋込式エアコンを交換するメリット

天井埋込式エアコン交換の最大のメリットは省エネ効果です。

エアコンの寿命は10年と言われています。
10年も経過しているとエアコンの性能は大幅にアップしており、特に省エネ性が大きく向上しています。

同じ条件で同じ時間運転させても冷暖房効果がアップしているため消費電力が少なくなり、電気代が安くなって節約できる効果が期待できます。

さらに、最新の便利機能も追加されていることが多く、使いやすさや快適さも向上していることが多くあります。
例えば、室内の温度変化を感知して自動的に気流を変化させたり、エアコンのフィルター清掃機能が付いているなどです。

また、最新式ではスマートフォンを使って外出先からエアコンの遠隔操作も可能になっています。

帰宅する時間の少し前からエアコンを稼働させておけばより快適に室内を利用することができるだけでなく、消し忘れたエアコンも外から操作して消すことが可能です。

天井埋込式エアコン・ビルトインエアコンの償却資産税は?

エアコンの償却資産の取り扱い

エアコンの場合、壁掛け式と天井埋込式、ビルトイン式とで償却資産としての取り扱いが異なります。
壁掛け式は償却資産として扱われますが、埋込式、ビルトイン式の場合は建物の一部とみなされます。

そのため、天井埋込式エアコン、ビルトインエアコンを取り付けた場合、エアコンを償却資産として申告すると建物と償却資産で二重に課税されてしまいます。

壁掛け式エアコンから天井埋込式エアコンに変更した場合は、エアコンが償却資産から外れるということは覚えておいた方が良いでしょう。

天井埋込式エアコンの法定耐用年数

天井埋込式エアコン、ビルトインエアコンは区分が建物となり、法定耐用年数は15年または13年です。

これは、建物内に配管の設置が必要なためで、壁掛け式のような設置が簡単タイプの場合は耐用年数6年となります。

天井埋込式エアコンの交換費用を抑えるコツ

天井埋込式エアコンの交換費用を抑えるためにはエアコン取付専門業者に依頼する、相見積もりを取って比較する、の2点がポイントとなります。

エアコン取付専門業者に依頼する

エアコンの設置を依頼できるのはハウスメーカーや家電量販店などさまざまです。
しかし、ハウスメーカーや家電量販店は実際に工事を実施するのは別の業者が一般的ですので、中間マージンが発生します。

また、トラブルがあった際に責任の所在が曖昧になる等、スピーディーに対応できないことがあります。

エアコンの取り付けを依頼するなら、エアコン取り付けを専門的に行っている業者に依頼するのがおすすめです。

自社で設置工事をしている業者なら中間マージンが発生しないため、設置費用を抑えることができますし、万が一トラブルがあった場合にもすぐに対応してもらうことができます。

複数業者から相見積もりを取る

天井埋込式エアコンの交換費用には定価がないため、費用相場が分かりにくいのが現実です。
そこで、複数の業者から相見積もりを取ることで費用相場を把握し、交換工事を安く抑えることができます。

問い合わせする業者を3社程度に絞って相見積もりを取るようにしましょう。

天井埋込式エアコンの替えどきが来たら交換依頼を

エアコンは一定期間使用したら交換するとメリットが大きいです。
古くなると突然故障するリスクもありますし、最新式のエアコンに交換すると省エネ効果も期待できます。

エアコン交換工事を依頼する際は、工事を自社で実施している業者をいくつかピックアップし、相見積もりを取ったうえで設置会社を選択すると交換費用も抑えられて安心です。